地産地消インタビューvol.2 吉野崇弘さん

みなさんこんにちは!ICU地産地消プロジェクトです。

前回、第一弾を公開した地産地消インタビュー企画。
第二回目は、三鷹市で平飼い卵とキウイフルーツを育てていらっしゃる
吉野崇弘さんです☆
それでは早速いきましょう!

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▢「七代目」として歩んできた人生

小野寺:吉野さんは、七代目として農家を継いでおられると聞きましたが、その立場でのプレッシャーはありましたか?

吉野さん:ありませんでしたね。僕は長男だったこともあって、将来は農家を継ぐことが当たり前だと思っていました(笑)。ただ父親の「一度は別の世界を体験しなさい」との助言のもと、大学卒業後は一度サラリーマンをやりました。

小野寺:サラリーマンとしての経験が吉野さんの農業につながっていたりしますか?

吉野さん:そうですね、、、以前の職場はスターバックスだったので、「食べるものを提供する」点ではつながっていますね。また生産者と消費者のつながりを大切にする、という精神は以前も現在も変わらない気がします。

小野寺:一度別の世界を見た当時の吉野さんにとって農業の道に入ることに抵抗はなかったのですか?

吉野さん:前の職場に留まるかどうかで悩むよりも、自分にとっての農業の存在について少し考えたことを覚えています。

小野寺:「詳しく聞きたいです!」

吉野さん:そろそろ農業を継ごうと思ってから、やはり多少は自分が幼少時から当たり前と思ってきたその道を改めて考え始めました。もし農業をやらないでいたらどうなるのだろう、と。そこで出てきた答えは、農業以上に(自分にとって)価値のある仕事はない、ということです。それと、自分の代で先祖が代々大切に守り続けてきた農業をやめる勇気がなかったんです(笑)。

小野寺:なるほど。私は実家が農家ですが、結構、村社会とか気を使わなくてはいけない面も見えて大変に感じます、、、


吉野さん:あ、僕もそういうのは感じますよ。でも、逆に農業者の間での関わりあいを通しての支え合いや新しい気づき、そして何より消費者の方の笑顔を見れるのは、農業をやってるからこそなのかなあと。


▢都市農業者として生きる

小野寺:現在育てている野菜を教えてほしいです

吉野さん:今育てているのは全部で30種ほどです。春は主に夏野菜の植え付けとのらぼう菜の収穫ですね。夏は、ジャガイモやトマト、ナス、枝豆、スイートコーンが採れます。秋は、小松菜やキャベツ、ブロッコリー、大根などの収穫です。冬は、キウイの収穫と発送に追われています。

小野寺:キウイは三鷹農業の主要産物だとお聞きしましたが、吉野さんはどのような方法で育てているのですか?

吉野さん:うちでは、養鶏もやっているので鶏糞を活用したキウイ栽培を行っています。

小野寺:循環型、、ということですか?

吉野さん:そうですね、鶏をキウイの樹の下に放してそこの草を食べてもらう。

そしてそこに糞が撒かれるとキウイの栄養になる、という感じです。

小野寺:養鶏とキウイと野菜の兼業農家、、、大変そうですが、特に気にかけていることはありますか?

吉野さん:そうですね、、、うちでは父母と叔父と私の4人でやっているのですが、それでも鶏の餌やりや小屋の掃除などのやりくりが大変です。冬はキウイの追熟や箱詰め、発送などの販売準備に追われています。 一つ一つのキウイを確認しながら多量の発送をしなければいけないので結構大変です。しかし最大の問題といえば、土地の問題が深刻ですね。これは、都市農家の皆さんに言えることだと思います。都市部は相続税・固定資産税が高いので農家の負担になっています。そのため、うちの農地も昔より狭くなってしまいました。限られた範囲の中でどれだけうまくやっていくか、を日々模索しています。

▢未来に希望を託して...

小野寺:吉野さんの将来の夢や、希望を教えてください。

吉野さん:「今では、都会でも地元で採れた新鮮な野菜を求める方々が増えたこともあり、私たちのような都市農家の存在が重宝され始めているなあと感じています。ここ三鷹では、昔から地域で支えあってきて今に至ってることもあり、将来もこのまま続いてほしいと願っています。」

小野寺:具体的な願いはありますか

吉野さん:そうですね、、やはり息子にはここを継いで未来に繋いでいってほしいと思っています。そのために私はここを大切に守っていこうと思っています。あと、今卵を卸しているような地域のお店やさんとの繋がりも大切にしていきたいですね。


▢地産地消コーナー

小野寺:ここからは、私たちのサークル名でもある地産地消にまつわるお話を伺っていきたいと思います。

吉野さんの地産地消に対する思いを教えてほしいです。

吉野さん:特にこれでなくてはいけない、といったこだわりはありません。私にとっては、卵を卸しているお店やさんを通しての消費者の方々との繋がりや、地場産業との繋がりを大切にすることが地産地消を意識することです。

小野寺:私たちの地産地消サークルにご協力くださったいるのはなぜですか?

吉野さん:それも、先ほどの地産地消への思いと繋がりますが、地元との関わりを大切にしていきたいという思いを持っているので、学生さんと関われるのは新しい気づきが持てる良い機会だと思っています。もともとICUの学生とは関わりがなかったのですが、農家の先輩方に誘われてICU生と関わるようになりました。実はその前にも、ICU学内の落ち葉を堆肥用にもらっていて、ICUとは長い間の付き合いがあったりもします。学生さんたちが私たちの活動や農業に興味を持ってくれるのは嬉しいし、もっと多くの若い人に興味を持ってもらいたいと思います。

小野寺:ありがとうございました!


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7代も続いてきた中で、ご自分の農業に対する真摯な思いや、将来への繋いでいこうという
強い思いが感じられますね。
吉野さんの平飼い卵とキウイフルーツ、ぜひ食べてみてください!!



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