地産地消インタビューvol.1~wata 焼き菓子さん~

みなさんこんにちは!
地産地消プロジェクトです。

新型コロナウイルスの影響で大学も閉鎖となっていた中
私たちの活動も限られてしまっていました。

しかし、
こんな状況でも何かできる活動はないかと考え、

普段お世話になっている三鷹の農家さんや、地域に根付いたお店を運営しているみなさんへのインタビュー企画を考えました。

様々な思いを持って活動されている皆さんの思いを、

ぜひ多くの人に知ってもらえればと思っています!

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まず初めにお話を伺ったのは、

三鷹市にある「wata焼き菓子」の横田明子さんです。

横田さんは、夫婦でお店を運営されています。旦那さんがお菓子を作り、

明子さんが販売を行なっています。

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▢お店を始めたきっかけ

赤石:横田さんご夫婦がこのお店を始めたきっかけは何ですか?


横田さん:はい。お店を始めたのは、5年前の3月10日です。

夫はもともと某ホテルのパティシエで、ケーキや焼き菓子を作っていました。

そこでずっと生菓子を作っていたのですが、生菓子よりも脇役である焼き菓子に可能性を感じるようになりました。そのホテルを辞めたあと、ちょうど主人の幼馴染みの知人が赤ちゃんを産んだことをきっかけに、彼の経営していたパン屋さんの物件を代わりに使ってくれないかとの話をいただいたんですね。ちょうど自分たちのお店を持ちたいと考えていたので、「これはチャンスかもしれない!」と思い、その物件を賃貸で使わせてもらうい、自分たちの焼き菓子のお店を開くことを決めました。

赤石:どんなコンセプトのお店なのでしょうか?


横田さん:高級なお店ではなく、誰もが気軽に立ち寄れるお店、地域の人が集まるようなお店でありたいと思っています。

子供がお小遣いを握りしめて買いに来れるような、そんなお店にしたいですね。

最近流行りののグルテンフリーやオーガニックの食材を使うと、どうしても高くついてしまうので、国産の食材や地域の農家さんの食材などを使うことで、なるべく体にいいものを意識しつつ、誰でも気軽に買えるお値段にしています。

何も買わなくても、お店に立ち寄っておしゃべりしたくなるような、地域の人に愛されるお店であってほしいと思っています。

▢地域とのつながり

赤石:地域の人との繋がりを深めるためにどんなことをしているのですか?

横田さん:地域の活動に積極的に参加したり、お店以外の場所でお菓子の販売をしたりしています。

■子供たちの居場所づくり

例えば、学校の休校期間に、地域の子供たちの居場所つくりをしている「だんだん・ばぁ」というNPO法人のお手伝いをしていました。休校になってしまったこどもたちのために、お弁当を作ったり外注したりして、子供達に配る活動をしていました。

■農家さんや飲食店さんとお仕事を探している人とを繋ぐ

また、「チリンチリン三鷹」という活動も行っています。休校や外出自粛により、給食に使う野菜を卸せなくなってしまった農家さんや、お客さんが来なくなってしまった飲食店さんなど、売り上げが激減し、困っている人がたくさんいました。そんな人たちと繋がって、何かできないかと始めたのがこの活動です。

農家さんの野菜や、飲食店さんのお惣菜やお弁当を、仕事が出来なくなってしまった事業主さんや学生さんを配達員にして、地域の方から注文を頂いて配達をすることで、困っている人の力になれていると感じます。

■地域の子供たちと繋がる

それから、「くまちゃんはうす」という活動にも参加しています。

ここでは、子供からお年寄りまで多世代で利用できるイベントやアクティビティを主催しているのですが、その活動の一環で、私たちは「朝のくま市」という朝市に出店しています。子供たちにお店のお手伝いをしてもらったり、「くまの夕方市」にお菓子を卸して子供たちに店員さんをしてもらったり、子供たちに集まってもらってお店やお菓子の話をしたり、実際にクッキー生地を絞ってもらったりしたりもしました。地域の子供と繋がれることは嬉しいですし、お店以外の場所に出店することで、普段お店に来られない人とも繋がることができて、とても楽しいです。


▢地域の人々のあたたかさと、地産地消の良さ


赤石:お店の外でも、本当にたくさんの活動をしていらっしゃる横田さんですが、
もともとご自分から積極的に行動を起こせる方なのでしょうか。


正直、もともと行動できるタイプではないです!笑

様々な人との繋がりの中で、やってみない?と声をかけていただいているおかげだと思います。

私が住んでいる地区はほんとにいいところで、素敵な方がたくさんいらっしゃいます。
三鷹をよくするために、頑張る人、楽しむ人、一緒にやろうと言ってくれる人がたくさんいるんです。特に、主人の周りの40半ばくらいの世代と一緒に活動することが多いですが、もともと三鷹出身ではない自分も、あたたかく受け入れてくれる雰囲気があると感じます。


赤石:自分たちの住む地域をよくしたいという方がたくさんいらっしゃるのですね。

ちなみに、wata焼き菓子さんのお菓子は、三鷹市の野菜や果物を積極的に使っているとお聞きしましたが、それも地域の農家さんとの繋がりを大切にしているからなのでしょうか。


横田さん:その通りです!美味しい、安全、安心、それはもちろんですが、

やはり一番の理由は、

地域のつながりを感じられるから

ですね。

三鷹にはたくさんの農家さんが、多くの種類の野菜や果物を育てていらっしゃいます。身近に新鮮な野菜や果物があるのなら使わない手はないでしょ!ということで使わせていただいてます。

今ではいろんな農家さんとの顔見知りになっていますが、やっぱり作った方の顔が見えるのはいいですね。生産者の方の農業への思い、農作物をつくる姿勢、そういうものを感じ取れますし、食材へのありがたみもより一層感じることができます。
これからも、より深くお付き合いさせていただけれないいなと思っています。

また、自分が受け取った生産者の方の思いを、お客さんにも積極的に伝えていきたいですね。お客さんが「三鷹市にはにこんな野菜や果物が取れるんだ!」と知ってくれればと嬉しいですし、お客さんの間で口コミが広がっていけば、農家さんのお野菜や果物を買ってくれる方も増えると思います。そして結果的に、地域全体で潤うことができれば一番いいなと思っています。


赤石:「地域全体で潤う」、素敵ですね。地域の人と繋がることで、お互いに良い影響を与え合うことができるのですね。


▢コロナウイルスでの混乱を経て...


赤石:話は変わりますが、現在コロナウィルスで大変な世の中になっていますが、

このような中お店を営業していく上で、横田さんはどんなことを感じましたか?


横田さん:本当に世界中で様々な影響が出ていますね。コロナウィルスの影響で、私たちのお店も日数を減らして営業していましたが、本当に開けていて良いのだろうか?という不安もありました。

そんな中、お菓子を食べてくれた方に「元気が出ました!」「ほっこりしました!」というありがたいお手紙をいただいたことありました。改めて、私たちのお菓子は誰かを笑顔にすることできるんだなと思い、本当に嬉しく、涙が出そうになりました。また、「こんな時でもお店を開いてくれてありがとう」と言ってくださる方もいます。そのようなお客様の声を聞くと、このお店の役割や地域の人にとっての意味を感じ、身が引き締まります。

現在はお店以外での販売ができない状況なので、様々なイベントに出店して、お客さんと話せる日が再び来ることを願っています。

お話してくださった方:横田明子さん
文章:赤石夏海

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オンラインのインタビューということで私も緊張していましたが、

横田さんのとても明るく気さくなお人柄のおかげで、楽しくお話することができました!

wata焼き菓子さんのお菓子を食べてみたい、お店に行ってみたい、という気持ちはもちろん、横田さんにお会いしてみたいという気持ちも大きくなりました!

また、「地域のとの繋がり」という言葉を何度もお話しされていたのが印象的でした。地域の人が繋がることで、新しい活動が生まれたり、お互いに良い影響を与え一緒に成長していく、そんな関係性が持つ可能性を感じました。

今回は、本当にありがとうございました!


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ICUから地域の方々とつながっていくことはできないだろうか…?ということで、始まったのがこのプロジェクト。地産地消の取り組みを通して、心から豊かな生活を築いていきましょう!!