地産地消インタビューvol.4 吉野祐作さん

こんにちは!ICU地産地消プロジェクトです。
今回は、三鷹で主にブルーベリーなど果樹園を育てていらっしゃる、吉野祐作さんの話をお伺いしたいと思います!

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◻︎多種多様な品種を販売

-農園では何を育てていますか?

吉野さん)
家全体で1500本、ブルーベリーの木を育てています。

一番忙しい時期だと100人ほどブルーベリー狩りを体験しに来る方がいます。

それからブルーベリー以外の作物もあるのですが、父と管理する場所を分担しています。
父親の方は、ぶどう5本分とキウイ2本分、みかん20本分で、こちらは基本売っていません。

私は、パッションフルーツ50本ほど育てています。
三鷹農業祭というのがあって、近くの農家さんたちが野菜・果物持ち寄る機会があるので、そこでキウイ無償提供しています。

主にこれらは夏に収穫します。

-果樹園となると、家族連れで収穫体験なさる方が多そうですね!私も今度ぜひ行ってみたいです!

–次の質問ですが、なぜ農業という職を始めようと思ったのですか?


吉野さん)
嫁の実家が農家を経営しており、そこに婿として入ったという感じですね。

奥さんが女姉妹だったのと、農家を継ぐことができる婿を募集していたというのもあり、始めることにしました。

学生の頃、農業に従事すると思ってもいませんでしたね。
以前は、サラリーマンをやっていて、
その時から休日に畑の手伝いをしていて、そこから興味が出はじめましたね。
まだまだ農業も男性がやるものという雰囲気があり、男社会が続いているなとは思います。

–なるほど。まだまだ女性が継ぐ考えに違和感をもたれる方も多いんですね。


◻︎自分のアイデアを即座に実行できる良さ

–では次に、農業の魅力を教えていただきたいです!

吉野さん)
お客さんに喜んでもらえるところです!その場で食べてもらえることが多いので、すぐ感想が聞けます。

畑で声かけてもらって来年もきますとか、応援してますって言ってくれて、

畑を好きでいてくれる人が多いです。

そういう思いの人に答えることができるのが一つ、大きな魅力だと思ってます。


◻︎経営者ではない農家

-自分が作ったものを嬉しそうに食べてもらえる姿は、本当に心温まる瞬間ですね。
ですが、やはり農業をするにあたっての困難や大変は、つきものだと思います。
これから変えていくべき点など思い当たることはありますか?

吉野さん)
法律的に後継者がいないと畑を続けることが難しいのは、なかなか苦しいルールですね。

もし、引き払うことになった場合、税金は、億単位でかかるので、絶対に手放せない状況になっています。

支払いを待ってくれることもできますが、なるべくは避けたいですよね。

一応、畑を耕していれば、実質相続税は、免除される状態なので、とりあえず、耕し、管理しなければせねばと思っている人もいるとは思います。

もう一つの懸念点は、いろんな市民の方(地域の方)に畑のことを知っているかということです。

私のところに来るお客さんは、地元が六割で、横浜・千葉ナンバーの車でくるなど遠くからきてくださる方が四割です。

正直、実情を知らず、畑を風景として捉えている人もまだまだ多いと思います。

三鷹市は、引っ越してくる人が多いので、

畑があるから、住みよい場所ということを認識している人が少ないです。

開園して25年ですが、まだまだ口コミで広がるという形式が多く、

じわじわ広がるのを待っている状態です。

最近は、ICUの方々が始めてくれたまちなか農家プロジェクトと関わることで、若いお客さんや外国の方とも会う機会が増え、特に学生への認知度が広がったことは嬉しいです。

それでもまだまだ広報力がない農家経営者が多いですね。

−税金の話は初めて聞きました。その土地を耕し守り続けることは容易ではないですよね。もっと地元の方たちが知ってもらえるように学生からできることも考えてみますね!


◻︎農業で地域コミュニティを支える

−次は、地産地消への思いがありましたら、お聞かせください。

吉野さん)
この地域で作ったものを地域で採って喜んでもらい、

互いに喜ばしい関係を作れることは、作り手として大きなモチベーションになります。

その地域の魅力も高まりますので、生産者と消費者で地域の魅力を広めてくという自分たち主体で地元の魅力を広げることがあるべき姿なのではないかと思います。

そして、地産地消の価値は人それぞれ。なにも型にハマったものではありません。それぞれの地域がそれぞれの良さを広げていったら、その地域の特色が自然と浮かび上がってくるのではないでしょうか。

私自身もいろんな農家さん方のアイデアを聞きたいので、自分自身も知見を広めていきたとい思います。

−地域での豊かな関係性を築いているんだろうなというのがとても伝わります。その上で、地域地産地消プロジェクトに関わってくれるのはどうしてかもお聞きしたいです!


吉野さん)
農業に興味があり、勉強したいと意欲がある学生をとことん応援したいですね。
認知度が上がり、ビジネス効果も期待できるので、逆にこちらこそ感謝です。


−ありがとうございます。私たちももっとこの活動をいろんな人に知っていただけるよう、創意工夫を凝らしていきたいです。最近、コロナの影響で何か変わったことはありますか?

吉野さん)
フルーツ狩りの人数制限です。営業は6月の中旬からですので、様子見ですが、
今まで変わったことはないので、少し戸惑いもあります。

人を密集させないよう従業員の働き方も変えました。基本、密着して摘み取りすることはあまりないので、そこに関しては大丈夫ですね。

知り合いの農家がいちごを育てていますが、2-3月が一番売れる時期だったので、かなり打撃を受けていると思います。

−これからも未来が予測できない状態なので、少しでも摘み取りをして、自然や植物に触れる機会は失って欲しくですね。それでは最後の質問になりますが、農家さんにとって地域とはどういうものですか?


(吉野さん)
自分のところにきてくれる人の中でも、畑への思いが強く、周りに口コミで伝えてくれる人も多いので、地域に支えられて農家は成り立っていると実感しています。
地域の方々の支えなしでは今の状態はありませんので。

そして、これからの新しい出会いに期待もしています。
先ほども言いましたが、地域の方々が自分の作るフルーツを食べて、喜んでもらい、繋がり支え合っていけるような地域により一層していきたいと思います。


−地域で支え合う魅力は、生産者も消費者もwin-winな関係になれるということですよね。
そのように周りの人と支えあい、生きる実感をもてる地域やコミュニティがもっと増えて欲しいとお話を聞いて、より強く思いました。

今回は多くの質問に答えていただきありがとうございました。
これからもよろしくお願いします!

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